第100回全国高校野球選手権大会の地方大会の抽選会が次々に執り行われ、組み合わせが決定しています。6月20日に南・北埼玉大会の抽選会を行われ、組み合わせが発表されました。
埼玉大会は第80回大会(1998年)のときは東・西に分けましたが、学校数、有力校を均等にするなどを考慮して第90回大会(2008年)で南北分けに変更しました。今年の第100回(2018年)でもほぼ前回を踏襲し、南大会84チーム、北大会74チームとしました。
南・北埼玉大会は 7月7日(土) 大宮公園野球場 で開幕します。
開会式後の開幕戦は大宮東と川越西のカードに決定、開会式の選手宣誓は春季県大会優勝の浦和学院・蛭間拓哉主将が務めます。
今春県大会でも決勝で対戦した浦和学院と花咲徳栄は、南・北それぞれの優勝候補筆頭です。浦和学院は渡辺・佐野君のプロ注目両投手が復活、花咲徳栄は甲子園でも活躍したスラッガー野村君がさらにパワーアップしています。
各ゾーン、ブロックの組み合わせ、好カードを紹介します。どんな熱戦が展開されるか楽しみですね。
南埼玉にABCDシード校13校、北埼玉にABシード3校と偏った組み合わせに
昨秋県大会の結果をもとに南北の区割りを決定しましたが、今春の県大会結果により南・北組み合わせで以下の通り、シード校が南埼玉地区に偏る結果となりました。
区割り決定のコラムを参考にしてください。
→ 2018夏の甲子園 <神奈川>と<埼玉>は南・北大会2校出場
神奈川では夏のシード校が均等となるように、春の大会から区割りに沿ってゾーンを分けて大会が実行されました。ベスト8は客観的に見て区割り時点で南埼玉地区に強豪校、甲子園実績校が偏っている気がします。
しかし各大会でこれだけ予想と反すると区割りは難しいですね。。。
シード校 | 2017夏の選手権 | 2017秋季 (区割り決定) |
2018春季 (夏のシード校) |
|||
南 | 北 | 南 | 北 |
南 |
北 | |
A:優勝・準優勝 | 浦和学院 (準優勝) |
花咲徳栄 (優勝) |
市立川越 (準優勝) |
花咲徳栄 (優勝) |
浦和学院 (優勝) |
花咲徳栄 (準優勝) |
B:ベスト4 | 山村学園 | 春日部共栄 | 山村学園 | 上尾 | ふじみ野 | |
山村学園 | ||||||
C:ベスト8 | 聖望学園 | 叡明 | 埼玉栄 | 栄北 | 山村国際 | |
ふじみ野 | 朝霞 | 狭山ヶ丘 | ||||
川越工 | 浦和学院 | 埼玉栄 | ||||
市立川越 | ||||||
D:ベスト16 | 星野 | 本庄東 | 西武台 | 鷲宮 | 所沢商 | 栄北 |
大宮東 | 北本 | 早大本庄 | 朝霞 | 上尾 | ||
朝霞 | 昌平 | 聖望学園 | ||||
浦和実業 | 浦和 | 栄東 | ||||
埼玉平成 | 春日部共栄 | 川口市立 | ||||
川越東 | 市立浦和 | 西武台 | ||||
春日部東 |
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南埼玉大会の組み合わせ:84チーム(84校)
■トーナメント表 : saitama_natu30k
※埼玉県野球連盟で提供されるPDFファイルです。
■開幕戦 : 川越西 vs 大宮東
■シード校
・Aシード:浦和学院
・Bシード:山村学園、ふじみ野
・Cシード:埼玉栄、狭山ヶ丘、市立川越、山村国際
・Dシード:朝霞、栄東、川口市立、聖望学園、西武台、所沢商
浦和学院ゾーン
南埼玉大会は、春優勝の浦和学院が軸となりますが、先に既述したように春の実績からはベスト16が13校集まる結果となり、群雄割拠のゾーンといえます。
浦和学院は、今年の2枚看板である佐野涼弥(3年)、渡邉勇太朗(3年)を中心とした投手陣は県内屈指です。この2人が昨年故障して今春の関東大会で復帰登板しましたが、まだ万全とはいえる状態にはありません。とにかく、佐野・渡邉両投手がこの夏に完全復活して、埼玉、全国までを沸かせるまで活躍することを期待します。
浦和学院はこのチーム事情の中で県大会、関東大会とほぼ同じ陣容で臨み、1回戦を千葉黎明(千葉4位)に勝ち、大会優勝校となった健大高崎と2回戦で対戦して1点差の勝負を演じており、逆にチームとしては収穫あるものとなったでしょう。
同じブロックのCシード埼玉栄、狭山ヶ丘、聖望学園、朝霞、川口市立などDシード校を前に順当には勝てないと予想します。埼玉栄は、プロ注目の最速146キロ右腕・米倉貫太投手(3年)擁して、お互いに勝ち進めば準々決勝での対決となります。
浦和学院にとって昨秋、市川越の和田光投手(3年)、今春は山村学園の和田朋也投手(3年)と左腕投手に立て続けに苦戦しましたが、この夏は、両校とは決勝まで当たらないブロックに入ったのが何よりです。
山村学園・ふじみ野ゾーン
3季連続4強入りしたの山村学園は初の甲子園を狙います。好左腕の和田朋也投手(2年)擁する優勝候補といえる山村学園のブロックは最激戦区となり、初戦からプロ注目、最速140キロ左腕の英真太郎投手(3年)の浦和実と対戦する。浦和実はノーシードながら、他校も警戒する存在だ。
山村学園は、1年夏から登板している左腕・和田投手が今春、浦和学院に9回1失点の好投を演じてチームの原動力となっており、この夏はフル回転します。早くも来年ドラフトに向けてプロ注目の逸材選手です。また攻撃陣も野邨祐樹外野手(3年)を中心にしたアグレッシブな攻撃が売りものです。
昨秋県準優勝の市立川越の左腕.和田光投手(2年)は、最速130キロながら、昨秋1年生の時、浦和学院を7安打完封してねじ伏せ、名を挙げました。右腕.太賀龍丈投手(3年)との2枚看板で挑み、平成元年以来の甲子園を「平成最後の夏」に再び狙う。20年前に滑川(現滑川総合)が出場したように公立校にもチャンスがあります。
山村学園、市立川越に、ノーシードながら前述の浦和実、選手層の厚い川越東も含めた川越勢3校は、優勝を狙える力があり、「小江戸・川越」の強豪校がそろいベスト8入りへ凌ぎを削る激戦ブロック、暑い夏となりそうです。
■前半戦の好カード
前半戦の好カードは、勝敗の予想を含みますが、次の試合を紹介します。
◇7月11日(水)
山村学園 vs 浦和実 (大宮公園野球場.第2試合)
◇7月14日(土)
聖望学園 vs 所沢 (上尾市民球場.第2試合)
◇7月16日(月)
山村学園/浦和実 vs 川越東 (大宮公園野球場.第2試合)
埼玉栄 vs 川口市立 (市営大宮球場.第2試合)
西武台 vs 市立川越 (朝霞市営球場.第2試合)
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北埼玉大会の組み合わせ:74チーム(78校)
■トーナメント表 : saitama_natu30k
※埼玉県野球連盟で提供されるPDFファイルです。
■シード校
・Aシード:花咲徳栄
・Bシード:上尾、栄北
花咲徳栄ゾーン
北埼玉大会は、昨夏の第99回大会に埼玉県初の全国優勝を果たした花咲徳栄が、史上初の県夏4連覇を目指し、今年も他校をリードします。
注目選手は全国区で有名となり攻撃力抜群の攻撃陣の中心選手、三塁手4番.野村佑希選手(3年)と、守備打撃ともに技術の高さを見せる二塁手・倉持賢太選手です。
北埼玉全体でもAシード花咲徳栄が頭一つ抜け出していることは確かで、このゾーンも花咲徳栄一強といえ、対抗馬としては昨秋ベスト16の春日部東、鷲宮、正智深谷に期待したいところです。
花咲徳栄は初戦の2回戦、桶川西との対決となります。桶川西は部員15人ながら、左右の好投手を擁しており、花咲徳栄の強力打線との対決が注目される。
上尾・栄北ゾーン
北埼玉全体で花咲徳栄、上尾、栄北を含むシード校が3校のため、一波乱起きればどこが上がってくるか分からない状況です。第90回記念大会でノーシードの本庄第一が優勝したことがあります。このときのように台風の目となる存在が出てくることを期待します。
その中で注目は、ノーシードの名門.春日部共栄です。ベテラン・本多利治監督(60)の還暦イヤーを優勝で祝おうとナインも強く意気込んでいます。初戦の2回戦では、昌平vs深谷の勝者と当たり、好試合が期待できます。
Bシードで公立・伝統校の上尾は34年ぶりの甲子園を狙います。
■前半戦の好カード
前半戦の好カードは、勝敗の予想を含みますが、次の試合を紹介します。
◇7月12日(木)
北本 vs 栄北 (大宮公園野球場.第3試合)
◇7月13日(金)
春日部共栄 vs 昌平 (市営大宮球場.第3試合)
◇7月15日(日)
熊谷商業 vs 正智深谷 (熊谷公園野球場.第1試合)
■地方大会の高校野球雑誌を紹介
「週間ベースボール」から別冊夏草号等として第100回全国高校野球選手権大会の地方大会を特集したものが次々と発行されるようです。
この夏に向けて高校野球をさらに面白くしてくれるガイドブックを片手に観戦してはいかがでしょうか。
◇南・北埼玉大会展望号 2018年 (週刊ベースボール 8/2号 別冊夏星号) 発売中
◇東・西千葉大会展望号 2018年 (週刊ベースボール 7/27号 別冊夏草号) 7月4日(水)発売予定
◇東・西東京大会展望号 2018年 (週刊ベースボール 6/30号 別冊立夏号) 発売中
◇南・北 神奈川大会完全ガイド 2018年 (週刊ベースボール6月20日号増刊) 発売中
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