令和元年最初、年内最後の全国大会「明治神宮野球大会」
「第50回明治神宮大会(高校の部)」は、令和元年(2019年)11月15日(金)から20日(水)までの6日間の日程で開催されます。会場は明治神宮野球場です。すでに10月26日(土)に組み合わせは決定しており、東京地区を除く各地区大会が終わり優勝校が出揃いました。
明治神宮大会は夏の選手権が終えて新チームでの秋季地区大会を制覇した優勝校10チームが集まる全国大会です。高校の部と並んで大学の部も開催され、1日のうち午前中2試合が高校、午後から大学の試合が行われる構成です。
年内最後の大会、名実ともに秋の日本一を競う大会です。
最後に残っていた東京地区代表も10月10日(日)に決勝戦が行われ、国士館が帝京を破り2年連続の優勝を決決めました。これをもって明治神宮大会出場校がすべて出揃いました。
注目カードは明徳義塾(四国)対星稜(北信越)の一戦。1992年の第74回全国選手権大会の2回戦、明徳義塾が星稜の4番.松井秀喜選手(元巨人、ヤンキース)を5打席連続で敬遠したことが語り継がれている。両校が公式戦で対戦するのはその試合以来、27年ぶりとなるそうです。
もうひとつ、甲子園の名試合として語られる実現しなかったカードがありました。仙台育英(東北)対大阪桐蔭(近畿)です。春夏連覇を狙う大阪桐蔭を仙台育英がサヨナラ勝ち、一塁上で蹴った、踏んでない攻防でもめた試合です。これは実現せず、天理が近畿大会を5年ぶりに制覇して、仙台育英と戦います。天理は兵庫1位.報徳学園、今夏の全国王者.履正社を、さらに大阪桐蔭に勝ち切った激戦区近畿大会を制しており、これも間違いなく十分に期待できる好カードです。
以下に対戦カード・日程を整理していますので、参考にしてください。
詳しくは日本学生野球協会の明治神宮大会のページへ。
春の選抜甲子園への明治神宮枠
明治神宮大会で優勝した場合は、その優勝校の地区には来春の選抜高等学校野球大会(センバツ甲子園)の出場枠として、神宮大会枠が与えられ、プラス+1枠(+1校)が獲得できます。
選抜は全国32校ですが、一般枠も各地区大会結果だけでは決まらない、次点校の候補予想もあり、21世紀枠もあり楽しみな大会ですね。
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今年は季節が1か月遅いと言われていますが、最近は週毎にだんだんと寒くなってきています。明治神宮大会、神宮球場は結構寒い印象があります、しっかりと寒さ対策、暖かい恰好をして観戦に行きましょう。神宮外苑のイチョウ並木もきれいに見事な紅葉を見せてくれるかな。
甲子園は遠いので、関東圏で全国大会が観戦できるのは、国体の開催があるときと、この明治神宮大会です。
土日しか観戦には行けませんが、土日連チャンで明治神宮で観戦予定です。『ヤマちゃん野球観戦』も今年最後、いい試合を期待して、楽しみたいです。
明治神宮大会は地方大会とは違い、全国大会でもあり、大学の部もあるので華やかな印象です。ここでしか購入できない各出場校の大会グッズが購入もできるので、大会グッズを覗くのも楽しみです。高校の部、大学の部も観戦できるので二度楽しく、お得です。
第50回明治神宮野球大会
・日程 : 令和元年11月15日(金)~20日(水) 決勝は20日(水)予定
・会場 : 明治神宮野球場
・組み合わせ抽選会 : 10月26日(土)
・開会式 : 11月14日(木) 15:40 @明治神宮会館(大会前日)
※試合順は朝から高校の部、大学の部の順となります。雨天順延。
■出場校 : 地区代表10チーム
・北海道地区代表 : 白樺学園 (北海道、初出場)
・東北地区代表 : 仙台育英 (仙台、3年ぶり7回目)
・関東地区代表 : 健大高崎 (群馬、初出場)
・東京地区代表 : 国士館 (東京、2年連続7回目)
・北信越地区代表 : 星稜 (石川、2年連続8回目)
・東海地区代表 : 中京大中京 (愛知、11年ぶり3回目)
・近畿地区代表 : 天理 (奈良、5年ぶり5回目)
・中国地区代表 : 倉敷商業 (岡山、41年ぶり2回目)
・四国地区代表 : 明徳義塾 (高知、2年ぶり8回目)
・九州地区代表 : 明豊 (大分、12年ぶり2回目)
出場校の横顔
言わずと知れた名門校もありますが、出場校の地区大会の戦績とともに、卒業生や学校の横顔など紹介してみたいと思います。
地区 | 優勝・出場校 | 地区大会戦績 | 学校紹介 | 著名な卒業生 |
北海道 | 白樺学園 (十勝) |
○ 12-8 札幌日大(札幌) ○ 13-3 札幌龍谷(室蘭) ○ 4-0 東海大札幌(札幌) ○ 13-8 旭川実業(旭川) |
河西郡芽室町にある私立高校。 アイスホッケー、スピードスケートの強豪校。 2006年甲子園初出場し、北海道を代表する強豪校へ。甲子園出場:春0、夏3回 |
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東北 | 仙台育英 (宮城) |
○ 11-8 鶴岡東(山形1) ○ 9-2 盛岡大付(岩手1) ○ 6-1 一関学院(岩手3) |
仙台市の私立高校、仙台育英学園高校。 言わずと知れた全国区の甲子園常連校。サッカーなどスポーツが強い。 甲子園出場:春12、夏28回。名将.佐々木順一朗前監督時代で春夏19回と甲子園に出場。2017年選手の不祥事から退職、2019年より学法石川で復帰。 |
佐藤由規(楽天) 上林誠知(ソフトバンク) 平沢大河(ロッテ) たこ八郎(俳優、プロボクサー) |
関東 | 健大高崎 (群馬) |
○ 3-0 山梨学院(山梨1) ○ 8-2 東海大相模(神奈川1) ○ 3-2 西武台(埼玉2) ○ 5-4 常総学院(茨城1) |
高崎市の私立高校。正式名称は高崎健康福祉大学高崎高校。 「機動破壊」の走塁で一気に全国的な有名校へ。群馬では前橋育英、桐生第一を追いかける新鋭校。 甲子園出場:春3、夏3回。 |
山下航汰(読売巨人) |
東京 | 国士館 | ○ 6-0 帝京 ○ 5-0 城東 ○ 8-4 修徳 ○ 7-6 明大中野八王子 ○ 11-9 冨士森 ○ 6-0 世田谷学園 |
世田谷区にある私立高校。 剣道、柔道の武道をはじめ、サッカーも強い。野球部は国士館大学の多摩キャンパスに専用グラウンドを持つ。2009年春以来甲子園が当座勝っていたが、2017年永田昌弘監督が復帰して、昨年春から2年連続センバツ出場をほぼ手中に収めた。 甲子園出場:春8、夏1回。 |
マサ斎藤(レスリング、プロレスラー、格闘家) 斉藤仁(柔道) 内柴正人(柔道) 鈴木桂治(柔道) 石井慧(柔道、格闘家) 権田修一(サッカー) |
北信越 | 星稜 (石川) |
○ 19-1 日本航空石川(石川2) ○ 10-3 佐久長聖(長野2) ○ 10-2 敦賀(福井2) ○ 5-3 高岡第一(新潟3) |
金沢市にある私立高校。 スクールカラーは黄色。野球ユニホームも輝く薄い黄色です。サッカーなどスポーツ強豪校だが、パワハラで問題に。 昨年、一昨年から話題を集めた奥川・山瀬バッテリーが甲子園を沸かし、名将.山下智茂監督が育てた野球名門校。甲子園出場:春12、夏18回。 |
小松辰雄(中日) 松井秀喜(読売巨人、NYヤンキース) 高木京介(読売巨人) 奥川恭伸(ヤクルト) 山瀬慎之助(読売巨人) 本田圭佑(サッカー選手、カンボジア監督・GM) 馳浩(政治家、プロレスラー) |
東海 | 中京大中京 (愛知) |
○ 9-6 県岐阜商(岐阜1) ○ 12-5 藤枝明誠(静岡1) ○ 7-0 津商(三重2) |
名古屋市にある中京大学付属の私立高校。サッカー、フィギュアスケートでも有名。 野球では戦前から活躍している全国屈指の名門校。甲子園で優勝11回、133勝は全国ナンバーワン。 甲子園出場:春30、夏28回。 |
江藤省三(中日、慶應監督) 稲葉篤紀(日本ハム、日本代表監督) 嶋基宏(楽天) 堂林翔太(広島) 安藤美姫(フィギュアスケート) 浅田真央(フィギュアスケート) 宇野昌磨(フィギュアスケート) |
近畿 | 天理 (奈良) |
○ 12-4 大阪桐蔭(大阪1) ○ 5-4 履正社(大阪2) ○ 14-0 奈良大附(奈良2) ○ 7-1 報徳学園(兵庫1) |
天理市にある天理教が経営する天理大学の付属校。柔道、ラグビーが有名。 奈良県野球では智弁学園、郡山(公立)と並んで「奈良御三家」とされる強豪校。甲子園出場:春23、夏28回。 |
門田博光(南海) 鈴木康友(読売巨人、ソフトバンクコーチ) 野村忠宏(柔道) |
中国 | 倉敷商 (岡山) |
○ 9-7 鳥取城北(鳥取1) ○ 7-4 広島新庄(広島1) ○ 10-9 矢上(島根1) ○ 2-0 境(鳥取2) |
倉敷市にあり、地元では「倉商(くらしょう)」と親しまれる公立の強豪校。 伝統の鍛え上げられた守備を中心とした粘り強い野球が信条。甲子園出場:春3、夏10回。 |
星野仙一(中日、阪神・楽天監督) |
四国 | 明徳義塾 (高知) |
○ 8-1 尽誠学園(香川1) ○ 16-1 高知中央(高知1) ○ 8-1 徳島北(徳島1) ○ 8-1 小松(愛媛2) |
須崎市に本校を持つ私立高校。県外・留学生が多く、全体の7割を占める。相撲、ゴルフでも有名。 名将.馬淵史郎監督が率いて「高知一強」時代が進行中。常に勝利への確率を追及する戦術。 1992年松井秀喜への5敬遠は有名すぎるが、今回2019年明治神宮大会で同カードが組まれ、見どころである。 甲子園出場:春18、夏20回。 |
岸潤一郎(西武) 朝青龍(大相撲) 琴奨菊和弘(大相撲) 三都主アレサンドロ(サッカー) 松山英樹(ゴルフ) 横峯さくら(プロゴルフ) |
九州 | 明豊 (大分) |
○ 13-5 大分商(大分2) ○ 3-2 創成館(長崎2) ○ 7-6 沖縄尚学(沖縄1) ○ 20-14 唐津商(佐賀2) |
別府市にある私立高校。2001年学校法人別府大学と明星学園の合併により発足。校歌『明日への旅』は南こうせつ作曲。 2000年代に入り、大分県野球をけん引してきた。甲子園出場:春2、夏6回。 |
城島健司(ダイエー・ソフトバンク・マリナーズ他) 今宮健太(ソフトバンク) |
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■今年の対戦カード
◇明治神宮野球大会トーナメント表(高校の部)
◇1回戦
・11月15日(金)
① 08:30 倉敷商業 vs 健大高崎
② 11:00 明徳義塾 vs 星稜
◇2回戦(準々決勝)
・11月16日(土)
① 08:30 白樺学園 vs 東京代表
② 11:00 天理 vs 仙台育英
・11月17日(日)
① 08:30 明豊 vs [倉敷商業/健大高崎]
② 11:00 中京大中京 vs [明徳義塾/星稜]
◇準決勝
・11月18日(月)
① 08:30 [白樺学園/東京代表] vs [明豊/(倉敷商業/健大高崎)]
② 11:00 [中京大中京/(明徳義塾/星稜)] vs [天理/仙台育英]
◇決勝
・11月20日(水)
① 10:00 高校の部 決勝
■歴史を振り返る
「明治神宮大会」は、明治神宮鎮座50年を記念して行われた1970年(昭和45年)の奉納野球が同大会の始まり(明治神宮鎮座50周年奉納野球大会)。翌年71年に「明治神宮大会」と改称。明治神宮と日本学生野球協会が主催。
最初は大学野球だけだったのですが、第4回大会(73年)から高校野球も加わり、高校と大学の2部制になりました。以前(2011年第42回大会)までは東西分けの組み合わせでしたが、現在は撤廃されています。
<過去10年の優勝校・準優勝校(決勝戦)>
2018年(第49回) 札幌大谷(北海道) 2-1 星稜(北信越・石川)
2017年(第48回) 明徳義塾(四国・高知) 4-0 創成館(九州・長崎)
2016年(第47回) 履正社(近畿・大阪) 11-6 早稲田実(東京)
2015年(第46回) 高松商(四国・香川) 8-3 敦賀気比(北信越・福井)
2014年(第45回) 仙台育英(東北・宮城) 4-1 浦和学院(関東・埼玉)
2013年(第44回) 沖縄尚学(九州・沖縄) 9-8 日本文理(北信越・新潟)
2012年(第43回) 仙台育英(東北・宮城) 12-4 関西(中国・岡山)
2011年(第42回) 光星学院(東北・青森) 6-5 愛工大名電(東海・愛知)
2010年(第41回) 日大三(東京) 4-1 鹿児島実(九州・鹿児島)
2009年(第40回) 大垣日大(東海・岐阜) 10-9 東海大相模(関東・神奈川)
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