2020選抜高校野球　センバツ出場校予想【東海・北信越】編

東海：3校（2校＋明治神宮大会優勝1枠）

地区代表枠

《東海大会出場校》

【静岡】藤枝明誠、加藤学園、静岡商
【愛知】中京大中京、愛工大名電、豊川
【岐阜】県岐阜商、大垣商、大垣西
【三重】近大高専、津商、三重　　　　　※左から都道府県大会の順位

東海大会決勝は11月3日、岐阜県長良川球場で決勝が行われ、中京大中京（愛知）が県岐阜商（岐阜）に9-6で勝って11年ぶり10度目の優勝を決めました。

初回に先制した中京大中京は小刻みに加点するも8回裏に同点に追いつかれましたが、9回表に3点を勝ち越して粘る県岐阜商を9対6で退けました。東海の2枠については、決勝進出の名門校2校が当確です。

中京大中京（愛知1位）は東海大会3戦を28得点と強力打線を見せつけました。投手陣は最速148キロの右腕エース.高橋宏斗君（2年）と左腕.松島元希君（2年）の2枚看板で、お互いを補い合います。

準優勝した県岐阜商（岐阜1位）は、OBの鍛治舎巧監督が就任2年目で早くも名門校が息を吹き返させる指導力を見せつけました。最速140キロ超の5投手を擁した継投と、盗塁とヒットエンドランを織り交ぜた機動力野球を見せつけ、実力十分です。

東海大会準決勝で敗れた静岡勢、藤枝明誠（静岡1位）と加藤学園（同県2位）がベスト4止まり、残念でした。
（明治神宮枠での+1出場での攻防は後述します。）

■明治神宮大会を初制覇した中京大中京

中京大中京は、3度目の明治神宮大会で初優勝を飾り、第50回記念大会、令和初代王者に輝きました。中京大中京は甲子園・春夏通算最多、11度の優勝する誰もが知っている名門校です。

2試合連続でタイブレークを制して勝ち上がってきた初出場の健大高崎を4-3で退けました。本大会では右腕エースの高橋宏斗投手が自己最速の150キロをマークして、一気に注目選手、全国区へ名乗り出ました。来年センバツの大注目選手です。

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■明治神宮大会優勝＋1枠の行方

中京大中京の明治神宮大会優勝から、東海地区に＋1校枠が与えられました。東海大会ベスト4校の藤枝明誠（静岡1位）と加藤学園（同県2位）の静岡勢が3校目のセンバツ出場枠獲得を争います。

静岡県大会1位の藤枝明誠は準決勝に中京大中京に12-5と8回コールド負けを喫しました。一方の同県2位の加藤学園は、準々決勝で三重1位の近大高専を撃破、準決勝の県岐阜商戦では前半3点をリードするも後半追いつかれ、延長戦で3-4のサヨナラ負けを喫する戦績でした。

県優勝実績の藤枝明誠と、強豪校に善戦して延長戦負けの加藤学園との勝負です。

静岡県決勝でも10回延長戦で4-5とサヨナラ負けを喫した加藤学園、との実力も甲乙付け難いところですが、東海大会での県岐阜商との互角の戦いぶりから評価が判断のポイントで、個人的には初出場となる加藤学園に期待します。加藤学園は沼津女との共学、1996年創部の私立高、甲子園初出場となります。

21世紀枠

今年の東海大会出場の公立校、県大会ベスト8校は以下の通りです。東海は他の地区大会に比べたら公立校が多く県大会で活躍している地区です。岐阜は公立校３校が東海大会へ出場、逆に愛知は公立校がありませんでした。
【静岡】静岡商（東海出場、県3位）、静岡、沼津東、浜松商、浜松西（県ベスト8）
【愛知】公立校なし
【岐阜】県岐阜商（東海出場、県1位）、大垣商（東海出場、2位）、大垣西（東海出場、3位）、岐阜工、大垣北（県ベスト8）
【三重】津商（東海出場、県2位）、松坂商（県4位）、いなべ総合学園、宇治山田商、菰野（県ベスト8）

全国区では静岡の古豪といえる静岡商、静岡、浜松商、三重のいなべ総合、菰野は近年甲子園出場で名前を耳にします。

東海大会の結果、東海4県で翌年センバツ出場見込みが少ない三重県からの推薦が強い可能性が高いです。その中では、東海大会出場、1勝を獲得した津商がイチオシです。

• 津商（三重）
  大正9年に創立され、97年の歴史と伝統を誇る単独商業高校。1・2年生56人の選手とマネージャ4人の計60人で構成。三重県大会では準優勝ながら、準々決勝で甲子園出場校の津田学園を、準決勝では松坂商を退けて1967年以来52年ぶりとなる秋優勝へ王手をかける戦績でした。東海大会では1回戦に静岡商の古豪を1イニング10得点の爆発力を見せつける1勝を獲得しました。

《東海地区大会・戦績》

★甲子園出場：　当確　当落ライン校
21世紀枠注目校

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北信越：2校

地区代表枠

《北信越大会出場校》

【新潟】 北越、新潟産業大付、加茂暁星
【長野】 上田西、佐久長聖、長野日大
【富山】 高岡向陵、高岡商業、高岡第一
【石川】 星稜、日本航空石川、金沢商業、津幡
【福井】 敦賀気比、敦賀、北陸　　　　　　  ※左から都道府県大会の順位

北信越大会は11月21日、金沢市の石川県立野球場で決勝を行い、今夏甲子園で準優勝した星稜（石川）が19-1と同県2位の日本航空石川に大勝し、2年連続９回目の優勝を果たしました。

星稜は決勝戦では4本塁打、22安打など19得点と打線が爆発、県大会に続き石川県勢対決を制して、星稜は春季を含めて大会4連覇の王者ぶり、貫禄を見せつける結果となりました。

準々決勝の敦賀戦、準決勝の佐久長聖戦でもコールド勝ちと全4試合で58安打、44得点の横綱相撲でした。地区大会優勝校の星稜（石川）は文句なしのセンバツ出場当確。

その星稜、明治神宮大会では明徳義塾との因縁の対決を制して1回戦突破、しかし2回戦は優勝校の中京大中京に0-8の完封負けを喫する結果となりました。

昨年の奥川恭伸投手（2019ドラフト1位、現ヤクルトスワローズ）、山瀬慎之助捕手（2019ドラフト5位、現読売ジャイアンツ）が抜けて、昨年遊撃手・4番だった内川壮真君（2年）が主将となり、さらに捕手にコンバートされる中、明治神宮の課題をひと冬越してレベルアップした戦力となって選抜で見れることを期待したいです。

選抜選考では北信越大会.準優勝の日本航空石川は決勝戦でのコールド負けがどう選考に響くかがポイントになりそうです。ベスト4に進出した佐久長聖（長野2位）、北越（新潟1位）との争いです。

日本航空石川は県大会に続き、北信越大会でも決勝で再戦しましたが、県決勝の14点差を超える18点差で大敗。しかし、準々決勝では福井1位の敦賀気比を7-3で、準決勝では対抗馬となる新潟1位の北越を9-1で勝利して実力は明らかです。

もう一つの対抗馬となる佐久長聖も準決勝で星稜に10-3のコールド負けを喫しており、日本航空石川を退け逆転選考されるレベルには達しません。

同一県ながら、ここは地区大会準優勝の日本航空石川に軍配が上がりそうです。

21世紀枠

注目校は地区大会に出場した公立高、金沢商（石川3位）です。

金沢商は地区大会1回戦で富山1位の高岡向陵戦を13-1と大勝、2回戦.佐久長聖戦でも1-0と惜敗。石川県大会でも地区大会優勝校の星稜に9回3点を奪われるまで無得点で接戦を演じ、21世紀枠候補に申し分ないです。

難しいのは同じ石川県から星稜、日本航空石川の2校が地区大会優勝、準優勝のため代表選抜が有望視され、地域性から厳しい条件になりそうです。

• 金沢商（石川）
  金沢市にある商業系の職業高校、男女共学で女子在籍数が男子を上回る。創部114年の古豪、選抜出場すれば甲子園出場は春夏通算で1966年夏以来の54年ぶり3回目となる。2019秋季大会で星稜や佐久長聖（長野）の強豪校を相手に善戦したことなどが評価される（前述）。

《北信越地区大会・戦績》

★甲子園出場：　当確　当落ライン校
21世紀枠注目校

【東海・北信越】以外の【北海道・東北・関東・東京】編、【近畿・中国・四国・九州】編はこちらから↓

■2020選抜･センバツ出場校予想【近畿・中国・四国・九州】編

■2020選抜･センバツ出場校予想【北海道・東北・関東・東京】編

2020センバツの気になる雑誌紹介

2019年秋の県大会から地区大会の成績、さらには選抜甲子園出場校まで大予想されています。注目選手の情報も満載。
選抜大会特集号も発売されます。片手にとってみてください。

◇センバツ 2020 第92回選抜高校野球大会完全ガイド (週刊ベースボール別冊春季号) ベースボール・マガジン社

◇ホームラン2020年3月号 第92回選抜高校野球大会総合展望号 廣済堂出版

◇センバツ2020 第92回選抜高校野球大会公式ガイドブック (サンデー毎日増刊) 毎日新聞出版

◇報知高校野球 2020年 03月号 報知新聞社

◇ホームラン2020年1月号 廣済堂出版

◇高校野球 2020年 01 月号 報知新聞社

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