2018年全国高校野球選手権大会が第100回大会を迎え、記念大会として甲子園への出場校も増加されます。
通常1代表から、2代表となるのは7地区あるが、昨年2017年夏の甲子園予選では全国の中で最多参加校数を数えた神奈川大会を展望してみます。
全国屈指の激戦区、神奈川の記念大会は、増枠でどうなるのか期待感が高まる一方です。
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南・北神奈川 地区割り
神奈川県大会の地区割りをもう一度確認してみます。
今夏の100回大会も前回90回と同様に横浜市が南北に分かれ、南神奈川と北神奈川という地区割りとなることが発表されました。
コラム>2018夏の甲子園 第100回記念大会 <神奈川>と<埼玉>は南・北大会2校出場
【南神奈川】
横浜地区南部(瀬谷区、保土ヶ谷区、西区、中区、泉区、戸塚区、南区、港南区、磯子区、栄区、金沢区)、湘南地区、横須賀地区、西湘地区
【北神奈川】
川崎地区、横浜地区北部(青葉区、都筑区、港北区、鶴見区、緑区、神奈川区、旭区)、北相地区
これまでの優勝校・振り返り
■過去の記念大会
第80回の前々回の記念大会(1998年)では、横浜市・川崎市の「東神奈川」と、それ以外の「西神奈川」という区分となり、横浜と平塚学園が出場。
今年から中日ドラゴンズで再起を誓う松坂大輔投手を擁して、横浜は夏の全国制覇を果たして、春のセンバツと併せて春夏甲子園も制した。
その10年後、第90回大会(2008年)は、横浜市を南北に分断、「北神奈川」と「南神奈川」という地区割りとなって、横浜市内の横浜と慶應義塾が出場を果たした。
横浜は現横浜ベイスターズ、侍ジャパン4番、筒香嘉智選手を擁してベスト4に進出、慶應義塾も現北海道日本ハムファイターズの白村明弘投手を擁してベスト8に進出し、
神奈川県勢の実力を示す結果となり、大いに盛り上がった。
■過去10年の優勝校
2008年以降、神奈川からの甲子園出場は横浜5回と東海大相模3回と、慶應義塾・桐光学園・横浜隼人の1回のみです。
年度 | 回 | 参加校数 | 優勝 | 準優勝 | 3位 |
平成30年 (2018年) |
第100回 南神奈川 |
||||
平成30年 (2018年) |
第100回 北神奈川 |
||||
平成29年 (2017年) |
第99回 | 189校 | 横浜 | 東海大相模 | 桐光学園 日大 |
平成28年 (2016年) |
第98回 | 188校 | 横浜 | 慶應義塾 | 桐蔭学園 桐光学園 |
平成27年 (2015年) |
第97回 | 186校 | 東海大相模 (全国大会優勝) |
横浜 | 日大藤沢 桐光学園 |
平成26年 (2014年) |
第96回 | 190校 | 東海大相模 | 向上 | 横浜 横浜隼人 |
平成25年 (2013年) |
第95回 | 190校 | 横浜 | 平塚学園 | 東海大相模 桐蔭学園 |
平成24年 (2012年) |
第94回 | 190校 | 桐光学園 | 桐蔭学園 | 平塚学園 日大藤沢 |
平成23年 (2011年) |
第93回 | 186校 | 横浜 | 桐光学園 | 横浜創学館 桐蔭学園 |
平成22年 (2010年) |
第92回 | 186校 | 東海大相模 (全国大会準優勝) |
横浜 | 武相 横浜隼人 |
平成21年 (2009年) |
第91回 | 189校 | 横浜隼人 | 桐蔭学園 | 桐光学園 横浜創学館 |
平成20年 (2008年) |
第90回 南神奈川 |
92校 | 横浜 | 横浜創学館 | 藤沢西 藤沢総合 |
平成20年 (2008年) |
第90回 北神奈川 |
99校 | 慶應義塾 | 東海大相模 | 桐光学園 綾瀬 |
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南神奈川大会の展望
南神奈川は、横浜市南部に加えて湘南地区、西湘地区、横須賀地区が加わる。
南神奈川では記念大会に強さを示している横浜が優勝候補筆頭となることに違いない。
横浜をどこが止められるかが「カギ」になり、面白い展開となる。
横浜は平田徹監督が3年目、「野球を始めたときの少年の“心”と横浜高校に進学を決めたときの“志”の2つを忘れずに3年間プレーしてほしい」 という信念をもとに、選手の自主性、主体性を重んじています。その新しい横浜野球のもと、身体能力でメジャー級の二刀流、万波中正選手(3年)、1年からレギュラーで左の強打者の長南有航選手(3年)、小柄ながら技巧派投手の板川佳矢(3年)、U-15日本代表のエース及川雅貴選手(2年)のプロ注目選手たちが躍動して、神奈川野球を牽引する。
最大の注目は、湘南地区に昨年秋季県大会準々決勝で横浜を下した鎌倉学園。鎌倉学園は、大学進学率が高い男子進学校の古豪。2013年秋から監督を務める竹内智一監督は今季米メッツから帰国したヤクルトスワローズの青木宣親選手、阪神タイガース鳥谷敬選手とは同期、早大学生コーチで4連覇を経験した強者。
残念ながら3位決定戦で桐光学園に敗れて関東大会出場を逃したが、横浜の最大のライバルになるだろう。
次に続くのは西湘地区の2校。2013年の夏をもって桐蔭学園監督を勇退した土屋恵三郎監督が務める星槎国際湘南。昨夏は本田仁海投手(オリックス・バッファローズ)を擁して注目を浴びたが、今年はどんなチームに仕上がってくるか気になる存在。
もう1校は平塚学園は常にベスト8に入るチーム力が高い有力校。元SMAP中居君の母校、八木崇文監督が毎年しっかりとした守備を基盤に良いチームを作ってきます。ノックが素晴らしく、野球ファンを魅了します、スキルも相当すごいのです。
さらに藤沢地区の3校。昨夏ベスト8の実績ある日大藤沢、近年成長著しい藤沢翔陵、おまけに慶應藤沢も上位を窺う。特に昨秋ベスト8の藤嶺藤沢は注目株。今秋ドラフト候補.最速148キロ左腕の矢沢宏太投手(2年)を擁して台風の目に成り得る。
その他、横須賀地区では湘南学院、三浦学苑、立花学園、相洋なども虎視眈々と上位を狙う。横浜市でも横浜隼人、横浜創学館、横浜商や県立商工の伝統校が気になる存在。
また、桜丘や戸塚、横浜桜陽、湘南など、強豪私立校に一泡吹かせる実力のある公立校も注目だ。
北神奈川大会の展望
北神奈川は、北湘地区の東海大相模が抜けた存在。
追うのは川崎地区の桐光学園と、横浜市港北区の慶應義塾だが、その他の強豪校も勢ぞろいしており、南神奈川に比べると群雄割拠の混戦模様といえる。
今春のセンバツ出場する慶應義塾は、今週の選抜大会に出場して10年前の甲子園出場・ベスト8進出を超えることを目標にする。
横浜・川崎市には他にも桐蔭学園、武相、法政二、横浜商大、日大の実力校が勢揃いしている。最近、桐蔭学園に元気がないのが気掛かり、奮起を期待したい。
公立勢にも曲者が多く、白山、川和、橘、大師、川崎北、百合丘などがおり、健闘を期待できる。
■まとめ
横浜、東海大相模の神奈川野球の両雄が順当に2校代表となっては野球の面白みがないです。
南神奈川では鎌倉学園、平塚学園、藤嶺藤沢が、北神奈川で桐光学園、慶應義塾、桐蔭学園あたりが波乱を起こすことが出来るのか楽しみです。
その前哨戦となる春季大会が3月から開催されますが、夏のシード校を決める大会でもあり、ベスト8までしっかりと成績を残し、夏に向けて更に実力を上げていくチームが甲子園に名乗りを挙げることになるだろう。
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