センバツ甲子園、ついに中止決定。残念。。。
2020年(令和2年)3月19日開幕予定だったセンバツ甲子園、ついに中止が決定しました。。。残念です。
日本高野連は3月11日、第92回選抜高校野球の中止を決定し発表しました。3月4日時点では無観客での開催と方向性を示していましたが、新型コロナウイルスの感染拡大が納まらず、運営委員会では全会一致で開催中止を決められたとのこと。
「高校野球は学校教育の一環。選手の健康を第一に、原点だと考え、苦渋の決断をさせていただいた」と選手の安全を最優先した結果と説明。
政府の要請で2日から休校措置となり、出場校の中には十分に練習できていない学校もあり、故障も懸念した上での苦渋の決断だったと考えます。
学校休校の中、他の部活動スポーツの大会開催中止が続く中での判断。2020オリ・パラを控える中で妥当だと思う。
◆中止決定までの主な経緯
・2月26日の安倍晋三首相による「全国的なスポーツ、文化イベント等は大規模な感染リスクがあることを勘案し、今後2週間は中止、延期、または規模縮小等の対応」を要請。
「この1,2週間が感染拡大防止に極めて重要」、一定期間置くことで収束を期待。
・2月27日、さらに「全国すべての小中高校について、3月2日から春休みまで臨時休校」するよう要請。
○2月28日から予定通り選抜高校野球の前売りがスタート。
・プロ野球はオープン戦計72試合を全て、日本相撲協会は大相撲春場所を無観客で開催と発表。
一方、東京マラソンは一般参加枠中止するもエリート選手のみで開催、実施。
○3月4日の日本高野連は運営委員会と臨時理事会後には「無観客での開催」の方向性を出す。
選手の気持ちを考えるとなんとか開催したいが、十分な防止策、対策検討ができていない状況とも。
(当初の要請期間2週間が経過。)
・3月9日にはプロ野球が3月20日の開幕を4月に延期。
・3月10日には安倍首相が全国的イベントの開催自粛をさらに10日間程度延長することを要請。
コロナウイルス感染の今後の見通しが立たず、4日以降も国内で確認された感染者数は増加し、600名を超える。大阪、兵庫でも感染者は増加。
○3月11日に日本高野連は第92回選抜高校野球の中止を決定。
プロ野球とJリーグの第2回新型コロナウイルス対策連絡会議が開かれ、日本高野連はオブザーバーとして初めて参加。
専門家の説明するウイルス対策の細かさに驚き、アドバイスをもらう。
「選手の家族も検温するなど、健康管理をしてもらわないと」「宿舎の従業員や関係者も同様」。
19日から始まる予定の第92回選抜高校野球大会を、何とか開催したい、という思いは変わらないが、
「ベンチやロッカー(室内練習場)もチームが入れ替わるごとに消毒する必要がある」、「ベンチ前での円陣も控えるべき」
という助言を受けた。
どんなに対策しても、選手が感染する可能性はある。感染者が出た場合に、どのような対策をすればいいか。
100%完璧なものを作るのは難しいと判断し、日本高野連としてもまさに苦渋の決断を下した。
主催者の日本高野連、毎日新聞社は無観客試合での開催可能性を模索し、不眠不休に近いような努力で作ったという
感染拡大予防対策案は以下のとおり。結構な細かさでルール作りをしているがパーフェクトは無理だ。
主催者の皆さん、ご苦労様でした。
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■新型コロナウイルス感染予防対策(案)
主催者の日本高野連、毎日新聞社らが取り組もうとしていた新型コロナウイルス感染予防対策の概要は以下のとおり紹介します。非常に綿密に練られた結果がうかがえます。
【総合】
・試合と直接関係ない人の来場をできるだけ避けるため、出場校の応援団を含めてすべての観客を入れない無観客での開催とする
・出場校の派遣人数を1校27人に。メディアを含む大会関係者も最小限に
・濃厚接触となる可能性がある密閉空間で多人数が密集する機会をできるだけ避ける
・大会関係者全員のうがい、手洗い、マスク着用、せきエチケットの徹底
・開幕前日の18日から大会終了まで、医師2人1組が24時間態勢で選手の体調や予防などに関する電話相談を受け付ける。13~17日の平日午後も相談に応じる
・日本高野連、毎日新聞社、阪神甲子園球場の3者で緊急対策本部を設置し、緊急時の対応に当たる
【球場内】
・球場出入り口で全入場者に検温と手のアルコール消毒を実施。マスク未着用者、37・5度以上の発熱者は入場禁止
・ベンチやベンチ裏、審判控室などにも消毒液を設置し、試合終了ごとに各所を消毒。ドアノブやエレベーターなども定期的に消毒
・除菌効果のあるオゾン脱臭機をベンチ裏や控室などに計17台設置
・試合中は円陣を禁止。マウンドに集まるときなどはグラブで口を覆う
・取材は試合終了後に限り、密集を避けるためにスタンドを活用
・救護所に医師、看護師を常駐させる
【選手の移動、宿舎】
・宿舎から球場までの移動は大会本部が用意した各チーム専用バスを使用。車内に消毒液を設置
・要請があれば大会本部から1人あたり1日3枚のマスクを配布
・宿舎にも消毒液を設置。食事は個別または一般客と時間や場所を分けての提供にしてもらう。大浴場などの利用は控える
・選手らは朝晩2回の検温、呼吸器症状の有無をチェックシートに基づいて確認し、大会本部に毎朝報告
・責任教師や監督が認めない宿舎からの外出を禁止
◆過去の大会中止
甲子園の中止は過去、1918年(大7)夏の大会が米騒動のため、1941年(昭16)戦争悪化のためと2度あります。42年から45年は戦争のため春夏とも中断しました。
センバツは太平洋戦争の影響で1942~46年に中断したが、予定されていた大会の中止は今回が初めてです。
◆救済案はあるのか
夏の選手権へ出場できなかった高校には、何らかの形で甲子園に、と日本高野連の方が言われていました。いちファンのヤマちゃんが救済案を考えてみました。
救済1)センバツ出場校で夏の選手権予選で敗れた高校だけでエキシビジョン試合をして救済。
・甲子園でなくとも大阪ドームでもいいのでは。
・エキシビジョンを何試合やるか。
救済2)選抜+選手権のダブル甲子園。
・なかなか面白い、野球ファンにとっては嬉しい限り。
・大会日程、過密度が増して調整が必要ですね。
救済3)選抜出場校は入場行進に特別参加。
・行進だけで嬉しいと思う。3年生最後になるし。
救済4)次年度選抜で特別出場枠を設定して参加。
・学年は違ったらダメかな。
色々考えると面白いけど、当の選手たちは本当に残念なことでしょう。夏の選手権に向けて気持ちを切り替えて、初夏連続出場としてほしい。春夏連続ってどれだけ難しいのか。
■甲子園春夏連覇はどれだけ難しい
調べてみました。
やはり難しい、しかしながら最近は春夏連覇は5年に1回くらいはある!
珍しくないぞ、頑張れ2020センバツ組!
開催年 | 校名 | 春 | 夏 | 主な選手たち |
2018 | 大阪桐蔭(大阪) | 第90回 | 第100回 | 根尾昂(3年) 藤原恭大(3年) 中川卓也(3年) 柿木蓮(3年) |
2012 | 大阪桐蔭(大阪) | 第84回 | 第94回 | 森友哉(2年) 藤浪晋太郎(3年) |
2010 | 興南(沖縄) | 第82回 | 第92回 | 島袋洋奨(3年) |
1998 | 横浜(神奈川) | 第70回 | 第80回 | 松坂大輔(3年) 後藤武敏(3年) |
1987 | PL学園(大阪) | 第59回 | 第69回 | 立浪和義(3年) 片岡篤史(3年) 宮本慎也(2年) |
1979 | 箕島(和歌山) | 第51回 | 第61回 | |
1966 | 中京商(愛知) | 第38回 | 第48回 | |
1962 | 作新学院(栃木) | 第34回 | 第44回 |
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第92回選抜高校野球大会(令和2年)
■日程
・選考委員会 :1月24日(金) 毎日新聞大阪本社オーバルホール
・組み合わせ抽選会 :3月13日(金)9:00
・開会式 :3月19日(木)
・大会期間 :3月19日(木)~13日間(休養日は準々決勝翌日と準決勝翌日の2日間)
・決勝戦 :3月31日(火)予定
■出場校数:32校
・各地区一般枠:28校
・21世紀枠 : 3校
・明治神宮枠 : 1校
■選考枠と出場校数
従来の選考は「秋季地区大会の成績」と「地域性」のバランスを重視した選考もありましたが、最近の選考は「地域性」よりも「成績」を重視する傾向です。
昔に比べれば同一の都道府県から複数の出場校が生まれており、分かりやすいものとなったと言えると思います。強い県には強豪校がいっぱいあり、同じ県内でつぶし合うことなく出場できるチャンスでもあり、選抜には選手権とは異なる面白さがあります。
2017年のセンバツ大会では、史上初、決勝が大阪対決(大阪桐蔭-履正社)となりました。大阪枠は昔からPL学園、上宮などが強いし、甲子園に出場すれば上位進出、優勝を狙える強豪校が多いですからね。
■「一般枠」の各地区からの選出
◇北海道 : 1 校
◇東北 : 2 校
◇関東・東京: 6 校 ※関東4校、東京1校を選出後、残り1校を選出。
◇東海 : 2 校
◇北信越 : 2 校
◇近畿 : 6 校
◇中国・四国: 5 校 ※中国、四国各2校ずつ選出後、残り1校を選出。
◇九州・沖縄: 4 校
この各地区に割り振られた出場枠数と、以下の地区大会の結果から選抜甲子園への出場校を予想していきます。各地区、出場枠によっては、ベスト4、決勝進出で甲子園への切符が見えてきます。
■「21世紀枠」での選出
◇東日本 :1校
◇西日本 :1校
◇地域問わず:1校 合計3校
2001年、21世紀最初の年、第73回大会から採用された出場枠。
《選考方法》
1次:各都道府県で1校ずつ、2次:各地区1校の9校まで絞られ、最終選考で3校が選考されます。
《推薦基準》
(1)秋季都道府県大会のベスト16以上(加盟校が129校以上の都道府県はベスト32以上※)が対象。
※北海道、埼玉、千葉、東京、神奈川、愛知、大阪、兵庫、福岡
(2)以下の推薦例のいずれかに当てはまる学校。
▽ 少数部員、施設面のハンディ、自然災害など困難な環境の克服 [困難]
▽ 学業と部活動の両立 [学力]
▽ 近年の試合成績が良好ながら、強豪校に惜敗するなどして甲子園出場機会に恵まれていない [実績]
▽ 創意工夫した練習で成果を上げている [創意工夫・オリジナリティ]
▽ 校内、地域での活動が他の生徒や他校、地域に好影響を与えている [伝統・模範]
(毎日新聞2017年1月27日から引用)
■「明治神宮枠」での選考
地区大会優勝校は秋の第50回明治神宮大会に出場しており、一足早い全国大会を経験します。すでに大会は終了しており、先述した通り、東海地区代表の中京大中京が優勝したため、「明治神宮枠」は東海地区からの選出。もともと2校選出なので、+1校の『3校選出』となります。
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2020センバツの気になる雑誌紹介
2019秋の県大会から地区大会の成績、さらには選抜甲子園出場校まで大予想されています。注目選手の情報も満載。
選抜大会特集号も発売されます。片手にとってみてください。
◇センバツ 2020 第92回選抜高校野球大会完全ガイド (週刊ベースボール別冊春季号) ベースボール・マガジン社
◇ホームラン2020年3月号 第92回選抜高校野球大会総合展望号 廣済堂出版
◇センバツ2020 第92回選抜高校野球大会公式ガイドブック (サンデー毎日増刊) 毎日新聞出版
◇報知高校野球 2020年 03月号 報知新聞社
◇ホームラン2020年1月号 廣済堂出版
◇高校野球 2020年 01 月号 報知新聞社