コラム 2019春センバツ甲子園・第91回大会

2019選抜高校野球 見どころと注目選手の紹介

投稿日:2019年1月29日 更新日:

第91回選抜高校野球の出場校32校が決定しました。今回はヤマちゃんが予想する優勝候補の高校を紹介、併せて大会注目選手を紹介していきます。

『出場校32校の紹介』はこちらをクリック。昨年地区大会、明治神宮大会の戦績などの情報満載です。

見どころ

昨年秋季の全国大会である明治神宮大会を成績をもとにみると、初出場ながら優勝校である札幌大谷(北海道)と、同じく準優勝の星稜(北信越・石川)を中心に展開されることは間違いありません。

抽選会は3月15日ですが、魅力ある出場校・チームを紹介していきます。学年は春の新学年で記載します。

札幌大谷(北海道)は、昨年の明治神宮大会において”初出場・初優勝”を飾りました。秋季全道大会では準決勝で延長戦の末、昨年の覇者.駒大苫小牧を破って勢いづき、決勝では今選抜大会にも出場が決まった札幌第一を9-6で下し、初優勝を果たしました。

創部10年目。近年増えている私立の中高一貫教育システムですが、中等部野球部は通常の軟式野球部ではなく「硬式」野球部です。北海道リトルシニア連盟に所属し、札幌大谷リトルシニアとして、近年では全国大会の常連になりつつあり、道内でもトップクラスの実力を誇るとのことです。

私立ならではの充実した環境が整っており、フェンシング部、水球部、卓球部、サッカー部など全国大会に出場する実績を持つ運動系の部活が盛んな学校です。ちなみに駒大苫小牧OBの”マー君”こと田中将大投手(現MLBニューヨーク・ヤンキース)の奥様である里田まいさんの母校です。

監督は船尾隆広氏。2014年12月に同校監督に就任して野球人として用具管理や心構えも徹底して、日本一を目指す野球を掲げてきました。社会人野球時代は都市対抗野球本大会に10年連続出場、97年インターコンチネンタル杯では日本代表として高橋由伸氏(慶應義塾大学時代、前読売ジャイアンツ監督)らと世界一に輝いた外野手です(すごい方ですね)。

現在のチームは、2年前の2016年に「札幌大谷中学(札幌大谷リトルシニア)」で日本リトルシニア全国選抜で準々決勝へ進出したメンバが中心ということで、チーム力はかなり強いといえます。

その中でも注目するのは4人の投手陣。
1番エースは身長183cm、体重90kgの大型本格派右腕の西原健太投手(3年)、リリーフは右横手の太田流星投手(3年)の2本柱。太田投手は先発も兼ねて秋季北海道大会では西原投手以上のイニング数を投げ活躍、優勝に大きく貢献している。

そして残る二人は、196センチの長身左腕、阿部剣友投手(2年)と172cmの球のキレと制球が身上の増田大貴投手(2年)。二人は明治神宮大会で国士館(東京)を相手に高・低の身長差を利用した凸凹継投で意表をついて強力打線を封じてみせてくれました。

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星稜(北信越・石川)は、云わずと知れた全国有数、名門強豪校。OBには元ヤンキースの松井秀喜選手、その恩師である山下智茂元監督(現名誉監督、2005年勇退)も有名すぎます。昨年の夏の甲子園、記念大会では、松井の始球式後の開幕戦を星稜が見事な勝利で飾り、印象的でした。また星稜といえば、1979年、箕島との延長18回の死闘、甲子園のナイター照明に照らされた星稜の鮮やかな「黄色のユニフォームに、青色の星稜の文字」が記憶に残ります。

現在のチームは春夏連続甲子園に出場した旧チームから「レギュラー5人」が残り、星稜チーム史上「最強」といわれます。最速150キロを誇るエース奥川恭伸投手(3年)は、昨夏2年ながらU-18日本代表に選出された投手です。捕手.山瀬慎之助君(3年)とは石川県宇ノ気中学で全国制覇したバッテリー。4番主砲・スーパー2年生遊撃手の内山壮真君(2年)、2年生投手.寺西成騎君、荻原吟哉君(2年)はU-15日本代表と、いずれも昨夏甲子園、昨秋明治神宮大会で活躍し実力もある注目選手だらけです。

 

横浜(関東・神奈川)は、関東大会は2回戦で敗退しましたが、激戦区神奈川県大会を制した実力を持ち、関東大会優勝の桐蔭学園との決勝ではワンサイドゲームで圧勝しています。そして何といってもスター揃い、個人の技術が高く面白く魅力的です。

選抜出場の決め手選手として挙げられた左腕.及川雅貴投手(3年)を筆頭に3人の元U-15侍ジャパンの選手が在籍してる。「スーパー中学生」として中学時代から注目を集めていた及川選手が、ムラなく選抜甲子園でその真価を発揮することができるかが注目だ。また同じく中学時代から注目を集めた度会隆輝選手(2年)、投手陣の一角として抜群の安定感を持っている黒須大誠投手(3年)もU-15侍ジャパン出身の選手だ。

 

筑豊学園(九州・福岡)は、明治神宮大会ベスト4、準決勝で札幌大谷(北海道)に2-5で惜敗しました。九州地区大会決勝では7-5で明豊(大分)に逆転勝ちして初優勝を飾りました。沖縄.興南などと2戦連続サヨナラの劇的勝利でチームを勢い付きました。

監督は江口祐司氏。1992年西日本短大付全国優勝時のコーチとしてベンチ入り。OBには巨人から今季広島に移籍した長野久義選手(現広島カープ)がいます。

注目は自慢の投手陣。右腕の西雄大投手(3年)、西舘昂汰投手(3年)に、左腕の菅井一輝投手(3年)が強力投手陣が大舞台、甲子園での活躍を狙います。

また2世コンビの福岡大真君(3年)と中村敢晴君(2年)のサラブレッドふたりにも注目したい。ふたりの父は甲子園出場経験を持ち、親子2代で聖地の土を踏むチャンスに胸を躍らせています。福岡君の父真一郎氏は1994年夏の甲子園で樟南(鹿児島)のエースとして準優勝、佐賀北がサヨナラ満塁本塁打を放って優勝した大会です。中村君の父寿博氏は1992年夏に全国制覇を果たした西日本短大付(福岡)の主将とのこと。

 

その他にも、明治神宮大会ベスト4校.高松商(四国・香川)、近畿地区を制した最多出場の龍谷大平安(近畿・京都)、東海の雄.東邦(東海・愛知)が注目校といえます。

『2018年明治神宮大会の紹介コラム』も参考にしてください。

冬を越えて、昨秋季大会からチーム、選手たちが弱点克服、強化練習を経てひと回り大きくなった姿に注目したいです。また、これから夏に向けての成長が期待できる逸材選手をこの大会で発見できるのが楽しみです。

高校野球 応援 ブラバン チアリーダー

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注目したい選手

2018年は甲子園優勝の大阪桐蔭からは根尾昂君(中日ドラゴンズ)、藤原恭大君(千葉ロッテマリーンズ)、柿木蓮君(日本ハムファイターズ)、横川凱君(読売ジャイアンツ)がドラフト指名され、金足農業の吉田輝星君(日本ハムファイターズ)などスター選手を輩出する結果となりました。

2019年も未来ある素晴らしい選手、高校球児たちがいっぱいいます。第91回選抜大会の出場校から注目選手を紹介します。

投手編

  • 及川 雅貴(横浜) 3年 183cm74kg 左投げ左打ち
    • 千葉ロッテジュニア→匝瑳シニアから元U-15日本代表、全国約30校もの強豪校から誘いがあるうち名門「横浜」に入り、エースとして最速153km/hを投げ込みプロから大きく注目される。三振を獲れる左腕投手、ドラフト1位確実の逸材。腕の振りをストレート違わずに投げ、鋭く曲がるとスライダーが持ち味。
      千葉県出身。
  • 奥川 恭伸(星稜) 3年 183cm82kg 右投げ右打ち
    • 2018年、2年生で唯一U18日本代表に選ばれ、根尾昂や藤原恭大、吉田輝星らと日の丸を背負った。星稜高では1年春の北信越大会で公式戦初登板。最速150km/hを投げ込み、制球力もあり、切れるフォークは抜群。明治神宮大会でも観戦したが、別格。
      石川県宇ノ気中では軟式野球部で中学3年夏に全国大会制覇を達成。バッテリーを組む捕手は山瀬慎之助君(2年)で全国制覇の中学時代からの相棒、心強い。
      石川県出身。
  • 西原 健太(札幌大谷) 3年 184cm90kg 右投げ右打ち
    • MAX142km/hの本格派右腕。サブマリンの太田流星と並んで2本柱を担う。北海道札幌市出身。小学6年時に日ハムJr.チーム入りを果たし、札幌大谷中では札幌大谷シニアに所属。最速は142キロを誇るプロ注目投手。
  • 岩本 大地(石岡一) 3年 173cm72kg 右投げ右打ち
    • 最速147キロのストレートと、緩急をつけたスライダーを持つ。昨年夏の甲子園を沸かせた金足農に続く農業系高校である石岡一のエースで、吉田輝星二世と呼ばれて期待されている。八郷中時代、県地域選抜の茨城オール県南に選ばれ全国大会に出場。石岡市出身。
  • 清水 大成(履正社) 3年 175cm71kg 左投げ左打ち
    • MAX145km/hの左腕。全身を使った柔らかなフォームから繰り出す変化球を織り交ぜてくる。丹波市立氷上中時代はベースボール・ネットワーク(ヤングリーグ)でプレー。兵庫県丹波市出身。
  • 黒須 大誠(横浜) 3年 188cm76kg 右投げ右打ち
    • MAX146km/h。サイドからの変則的な投球で、ホームベースを大きく使った右腕。いわきボーイズ、福島県いわき市出身。
  • 飯塚 脩人(習志野) 3年 179cm76kg 右投げ左打ち
    • MAX144km/h。1年生からベンチ入り。
      千葉出身、習志野第二中学校→習志野高校エース。MAX145キロの未完の大器と言われる。
  • 太田 流星(札幌大谷)3年 173cm76kg  右投げ右打ち
    • 初出場初優勝した明治神宮大会で「ノーヒットノーラン」の目前までいったサブマリン。同学年の西原投手と並び札幌大谷を牽引、最速は120km/hだが、下から伸び上がる球筋と落ちるシュートで打者を翻弄する。安定感は抜群。

2018夏の甲子園 慶應義塾 初戦サヨナラ勝利

捕手編

  • 東妻 純平(智弁和歌山)  3年 172cm74kg 右投げ右打ち
    • プロ注目のキャッチャーで、兄は日本体育大学(2018ドラフト千葉ロッテ2位位名)の東妻勇輔投手。紀伊小1年時から軟式野球を始め、紀伊中では紀州ボーイズに所属。
      和歌山県和歌山市出身。
  • 野口 海音(履正社) 3年 171cm79kg 右投げ右打ち
    • U-15でも日本代表主将。主将も務める強打のキャッチャー。18夏の北大阪大会で大阪桐蔭を9回2死走者なしまで追い込んだ捕手。
  • 山瀬 慎之助(星稜) 3年 177cm82kg 右投げ右打ち
    • 星稜主将も務め、好投手奥川とバッテリーを組む強肩キャッチャー。宇ノ木小2年生の時から軟式野球を始め、宇ノ木中時代3年夏に野球部で全国中学制覇。
      石川県出身。

野手編

  • 石川 昂弥(東邦) 3年 185cm81kg 右投げ右打ち
    • 年秋終了時点で、高校通算37本塁打の世代屈指の強打者。またピッチャーとしても最速144km/hを投げ、投打の両面で注目を集めます。小学6年時に中日ドラゴンズジュニア、中学時代は愛知知多ボーイズで3年時にNOMOジャパンでロス遠征を経験。地元ドラゴンズファンも185cmの大型スラッガー怪物候補の存在に将来を重ねて期待が集まっている。
      愛知県半田市出身。
  • 黒川 史陽(智弁和歌山) 3年 180cm80kg 右投げ左打ち
    • 強豪・智弁和歌山で主将、1年春からレギュラーを務める。二塁手,三塁手,外野手とマルチプレイヤー、野球選手が光る。
  • 武岡 龍世(八戸学院光星) 3年 178cm70kg 右投げ左打ち
    • 走・攻・守の3拍子揃った遊撃手、「坂本2世」と呼ばれる強打者。
  • 森 敬斗(桐蔭学園) 3年 175cm68kg 右投げ左打ち
    • 秋の関東大会で大活躍、チャンスに強い50メートル走5.8秒の俊足のイケメン遊撃手。とにかく勝負強く、昨秋の関東大会1回戦(対常総学院)で逆転サヨナラ満塁本塁打、決勝(対春日部共栄)では決勝アーチを含む2本塁打を放ち24年ぶり優勝の立役者となった。遠投120メートルの強肩を生かした守備でも観衆を魅了。静岡市葵区出身。
  • 度会隆輝(横浜) 2年 178cm66kg 右投げ左打ち
    • 強豪・佐倉リトルシニアで2年生からレギュラーの二塁手を務め、クリーンアップを担った。3年時はリトルシニア全国大会で春優勝・夏準優勝、中学硬式野球5連盟の垣根を超えて日本一を争うジャイアンツカップでも優勝を果たした。
      U-15日本代表の大会で最優秀選手に選ばれ、横浜高校で1年生ながら夏の甲子園で活躍。父はヤクルトの黄金時代を古田敦也捕手(現野球解説者)らとともに戦った度会博文(わたらい・ひろぶみ)さんだ。
      千葉県市川市出身。
  • 小泉 龍之介(横浜) 3年 171cm72kg 右投げ右打ち
    • 石川鯖江ボーイズ出身の走・攻・守の三拍子そろった好選手。名門・横浜高校で1年生からレギュラー出場する野球センス抜群の選手。
  • 内山 壮真(星稜) 2年  172cm72kg 右投げ右打ち
    • 1年生夏から星稜の遊撃手。昨年秋から4番につき、明治神宮大会まで登りつめる。小学6年には全日本学童大会、中学2年3年と星稜中で全日本少年大会優勝を経験、荻野吟哉選手(2年)とともに侍ジャパンU-15代表に選ばれる。富山県上市町出身。

2019センバツの気になる雑誌紹介

センバツ特集号、秋の県大会から地区大会の成績などを参考にして、選抜甲子園出場校の情報を確認しましょう。注目選手の情報も満載です。

◇輝け甲子園の星 2019年3月号 <第91回センバツ出場校ダイヤモンド名鑑> ミライカナイ (2019年2月1日発売)

◇ホームラン2019年3月号 第91回選抜高校野球大会総合展望号 (2019年2月8日発売) 廣済堂出版

◇第91回 選抜高校野球大会完全ガイド 2019年 2/27号 週刊ベースボール別冊 (2019年2月5日発売) ベースボールマガジン社

◇ホームラン 2019年1月号 (2018年12月03日発売) 廣済堂出版

◇報知高校野球 2019年1月号 (2018年11月26日発売) 報知新聞社

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